東京外国語大学言語モジュール

3.3.1. 有声から無声に
 有声子音の直前に無声子音が来ると、有声子音が無声子音に変わることがあります。
 
 
c→ç
無声子音 ç, f, h, k, p, s, ş, t +
 
 
d→t
  
 例えば、「git-(行く)」に「-di4(~した)」がつくと、「gitti(行った)」になります。
 似たようなことは日本語にもあります。「行く」→「行った」、「(船を)こぐ」→「こいだ」という例から考えてみましょう。これは、「行く」の「く」はカ行で無声子音のkですから「た(ta)」、「こぐ」の「ぐ」はガ行で有声子音のgですから「だ(da)」となっているわけです(厳密にいえば違いますが、みためが似ているということでご了承ください)。こういった点からみても、決して珍しいことではありませんので、難しく考えすぎないようにしましょう。
geldi, gitti