東京外国語大学言語モジュール

4.5. 音響音声学による音響ダイアグラム (1/3)
(1)サウンドスペクトログラム 
 音響音声学的にサウンドスペクトログラムという図を表示し、そこに出現するフォルマント周波数を計測すると、母音の特徴が捉えられます。一般的に、第1フォルマントが開口度に、第2フォルマントが舌位置に対応するといわれています。
  図:pipと発音したときのサウンドスペクトログラムの例(福盛2004)
 
 どんな言語音であっても、常に同じ音が実現するわけではなく、1回ごとに音は異なります。しかし、異なるとはいえども、ある程度の範囲に収束して分布します。これまでの説明である程度幅を持たせて母音の特徴を示したのは、こういった理由に基づきます。