東京外国語大学言語モジュール

解説

   日本語では、リズムの最も基本的な単位は拍(モーラとも言います)です。日本人は一つ一つの拍はすべて同じ長さだと認識しています。拗音の場合、「ゃ」「ゅ」「ょ」は前に付く仮名と一緒になって(例:きゃ)、2文字で1拍になりますが、それ以外はすべて仮名1文字が1拍です。
   日本語のリズムを習得するためには、拍感覚を養うことが大切です。1拍1拍をほぼ均等な長さで発音するようにしましょう。例えば、「かさ(傘)」を「カーサ」、「とけい(時計)」を「トーケイ」と言ったりする間違いが見られます。また、促音「っ」、撥音「ん」、長音「ー」、二重母音の第二要素(例:「ばあい(場合)」の「い」)など、特殊拍と呼ばれる拍が1拍分の長さであるという感覚は、学習者にとって難しいので、特殊拍はよく練習しましょう。