東京外国語大学言語モジュール

解説

    起伏式アクセントの動詞の場合は、辞書形のアクセント核の位置は後ろから数えて2番目の拍(−2型アクセント)です。例えば、 「う(会う)」・ 「る(見る)」・ 「べる(食べる)」 などです。( 「うす(申す)」・ 「おる(通る)」・ 「おす(通す)」・ 「いる(入る)」・ 「いる(参る)」・ 「える(帰る)」 など、−3型アクセントのものも、数は少ないですが、存在しています。これらは、後ろから2番目の拍が特殊拍なので、1つ前の拍にずれたと考えられます。)
   起伏式アクセントの動詞が「〜て」形になった場合、アクセント核が「て」の2つ前の拍になります。(例:「う(会う)」→ 「って」、 「る(食べる)」→ 「べて」。) ただし、「て」の2つ前の拍が特殊拍の場合は、特殊拍はアクセント核を持てないので、1つ前の拍に動きます(例: 「える(帰る)」→ 「えって」)。 また、もともと2拍しかない動詞は、「て」の直前の拍になります(例: 「る(見る)」→ 「」)。 「〜ない」形と「〜ないで」形の場合は、「な」の直前の拍にアクセント核が来ます。(例: 「る(食べる)」→ 「ない」 「ないで」、 「う(会う)」→ 「ない」 「ないで」、 「える(帰る)」→ 「えらない」 「えらないで」。)
   「〜ます」形はすべて「ま」のところにアクセント核があります。