東京外国語大学言語モジュール

2.10. m, n, ny, ngの発音(2)
音節末のm, n, ngは日本語ではすべて「ん」で表すため日本人には区別が難しい発音ですが,日本人もそれらすべてを無意識に使い分けています。nyは音節末に現れません。
 m, n, ngの違いは口内で息を止める位置の違いによるものです。日本語でも,
 「かんぱい(乾杯)」の「ん」は「m」
 「かんだい(寛大)」の「ん」は「n」
 「かんがい(灌漑)」の「ん」は「ng」
なのです。それぞれ,
 mは両唇
 nは舌先と上歯茎
 ngは舌の後部と口内の天井
で作られ,鼻から息を出して発音しています。
 
(文中、太字の部分は下で音声を聞くことができます。)
am 「かんぱい(乾杯)」の「ん」
an 「かんだい(寛大)」の「ん」
ang 「かんがい(灌漑)」の「ん」
モデルに合わせて発音しましょう。
alam (自然)
tangan (腕)
nyaman (心地よい)
Jepang (日本)
bingung (迷う,混乱する)