東京外国語大学言語モジュール

解説

まず次の単語の発音を聴いてみてください。

Name 名前   binden 結ぶ

ドイツ語の単語の多くはほぼローマ字読みで通じます。たとえば Name は a を伸ばして[ーメ],  binden は[ンデン]と発音すれば取りあえずは十分です。英語では name や bind  をローマ字読みして[ナーメ]とか[ビンド]などと発音してはおそらく通じないでしょうが,ドイツ語はだいたいローマ字のように読めばかなりの単語が正しく発音できてしまいます。 さっそくいくつか練習してみましょう。ボタンをクリックし,お手本の真似をして発音してみてください。


1. danke ありがとう 2. haben 持っている
3. denken 考える 4. leben 生きる
5. finden 見つける 6. Bibel 聖書
7. kommen 来る 8. Mode 流行
9. dunkel 暗い 10. gut 良い

音節 次に,今の単語を少し分解してみましょう。まずそれぞれの単語はいくつの「音のかたまり」から出来ているでしょうか? もう一度それぞれの単語をクリックして発音をよく聴いてみてください。―― 
1は dan-ke ,2は ha-ben ,3は den-ken , 4は le-ben ...というように,9の dun-kel まではそれぞれ2つの「母音を中心にした音のかたまり」から出来ているように聞こえますね。 このような「音のかたまり」を音節と呼びます。1の dan-ke から9の dun-kel まではすべて2つの音節からなる単語ということになります。 10の gut は1つの音節からなる単語です。

アクセント アクセントはどの音節にあったでしょうか? gut は音節が1つしかないので問題になりませんが,2音節の1から9までは  danke ,   haben ,  denken ,  leben  ... というように,いずれも第1音節にアクセントが置かれていましたね。 ドイツ語の単語は原則として第1音節にアクセントが置かれると考えてください。外来語など,後ろの音節にアクセントが置かれる単語もたくさんありますが,まずは原則をしっかり覚えておきましょう。
なお,日本語では「(雨)」と「 (飴)」というように,音の高低でアクセントを区別しますが,ドイツ語は音の強弱でアクセントを区別します。[ ンケ][ハーベン]というように,アクセントのある音節は強く発音しましょう。

さて,最初に「ローマ字読みでOK」と書きましたが,少しだけ注意が必要です。たとえば,6の Bibel や9の dunkel の 最後は子音 l で終わっているので, Bibelu や dunkelu  などとならないように気をつけてください。10の gut も guto ではいけません。このプログラムの説明では, 便宜上カタカナを用いることもありますが,ドイツ語の綴りが子音で終わっているときは,最後に[ウ][オ][イ]などの母音が入らないように注意しましょう。では練習をしてみましょう。