東京外国語大学言語モジュール

解説

desculpe ごめんなさい

単語のなかの自然な音のひとかたまりを音節と考えてください。
例えば,desculpe(ごめんなさい)(→1.3)を日本語風に「デスクルペ」と発音すると5音節になりますが,ポルトガル語ではdes-cul-peで3音節です。economia「経済」であれば文法的にはe-co-no-mi-aと5つの音節になります。このように音節の構造はそれぞれの言語で決まっています。ポルトガル語では,二重母音や二重鼻母音も含めて母音を中心に,その前後に子音がついたりするものがそれにあたります。
以下の例では中点で区切ったものが音節ですが,下線を引いた部分の音節の構造を説明しました。

①母音のみ:
 é serの現在形・3人称・単数 o 定冠詞・男性形
②子音プラス母音:
 a・vi・ão 飛行機 po・der できる
③子音プラス鼻母音:
 can・tar 歌う ir・ 姉妹
④子音プラス母音プラス子音:
 vi・si・tar 訪れる res・to 余り
⑤子音プラス二重母音プラス子音:
 pais 両親 mais さらに
⑥子音プラス二重鼻母音プラス子音:
 mães 母親たち ca・ma・rões 小エビたち
⑦子音プラス子音プラス母音:
 cru 生の pú・bli・co 公の
⑧子音プラス子音プラス母音プラス子音:
 plás・ti・co プラスチックの lu・crar 利益が上がる

 ポルトガル語では音節の最初に現れる子音のグループはp, b, t, d, c, g, f, vにlまたはrがついたもの(pl-, pr-, br-...など)が,および音節の最後,すなわち母音の後に現れる子音としては-r, -l, -s, -zが現れます。