東京外国語大学言語モジュール

解説

さて,前の項目で気がついたでしょうか? ポルトガル語と日本語では単語のアクセントのつけ方がちょっとちがいます。ポルトガル語のアクセントは強弱で,単語のなかでアクセントのあるところ1箇所(音節)だけが強く,そしてわずかに長めに発音されます。日本語の,低・高・高・高(「東京」),低・高・低・低(「機関車」),高・低・低(「最後」)といったピッチアクセントとは異なります。アクセントが正しく置かれていない単語はポルトガル語ではネイティヴスピーカーには通じません。アクセントの位置は,後ろから数えて1番目または2番目,3番目の音節(母音)のうちのいずれかです。後ろから3番目の時は ´ や ^ のようなアクセント記号が用いられますが,それ以外の多くの場合,1番最後または後ろから2番目の音節が強く読まれます。「音節」とは,日本語の50音のようなもので,ポルトガル語の話し手が自然に発音することの出来る音の塊で,母音を中心に前後に子音がついたりします。アクセントの位置や音節については2「円滑なコミュニケーションのために」で詳しく学びます。アクセントのある音節を強く読むのが難しいようであれば,最初のうちはアクセントのある音節は少し長めに発音しましょう。そうすれば,その部分にアクセントがあるようにネイティヴスピーカーには聞こえるはずです。このセクションの練習では太字になっているところがアクセントのあるところですが,次のセクションから途中まではアクセントのある音節に下線を引きますから,そこを強く読んでください。