東京外国語大学言語モジュール

3.2. 子音文字
 まず最初に基本となる子音文字を覚えましょう。子音文字は下記の通りです。
 この表にあるように、子音文字は、2種類にわけられます。A子音とO子音と呼んでおきます。
 この区別によって母音記号の読み方が変わりますので、子音文字を覚える時には、その文字がどちらのグループに入るのかも一緒に覚えてください。
 
 (表中のそれぞれの文字や記号をクリックすると、書き順を動画で見ることができます。ただし、一部の文字や記号は、書き順に個人差があります。)
 
(色をつけた部分はO子音字、残りはA子音字。
発音記号が二つあるものは、左が音節頭の発音、右が音節末の発音)
 
 
 ប は、カンボジア語の音では単独で [b] 、二重子音(の最初)では [p] と読みます。ただし外来語の場合には、単独でも[p] と読むこともあります。
បាន [baːn ] 得る
ប្ដូរ [pʰdoː ] 交換する
បក្ស [pak ]
 表中で二つの発音記号があるものは、第一のものが音節頭での発音、第二のものが音節末での発音です。といっても大部分は、音節末だと弱く発音されるだけで、注意が必要なのは、無音になる រ と、 [h] になる ស だけです。
ខ្មែរ [kʰmae ] カンボジア(クメール)
ក្រដាស [krɔˑdaːh ]
 ញ は、子音文字の脚が付く時には、( )内の形になります。
កញ្ញា [kaɲɲaː ] 9月
 後(6.1)で説明しますが、辞書の順番もこの表の順番に従っています。よく見ると、「か、ちゃ、た、な、ぱ、ま、や、ら、わ、あ」となじみ深い順番です。五十音図の「あ行」だけが最後にあるようなものです。