東京外国語大学言語モジュール

2.2. 語の仕組み
 カンボジア語の語彙はほとんどが単音節か、接辞(前接辞か、接中辞)がついた二音節語で、それより長い語は外来語です。
 このような接辞による造語法は、かつては使われていましたが、現在では新しい語を作ることはありません(外来語に置き換える際に利用されることはあります)。前接辞(bɔN)がつく語の例を挙げます。
បំផុត  បន្តិច  បញ្ចូល  បង្ខំ [bɔmpʰot, bɔntəc, bɔɲcoːl, bɔŋkʰom ] 最も、少し、入れる、強いる
 二音節語や二語が連続しているときには、常に最後の音節を強く発音してください。アクセントの違いで、語の意味が異なることはありません。
សាច់គោ  សាច់មាន់  សាច់ជ្រូក [sac kòː, sac mɔən, sac cruːk ] 牛肉、鶏肉、豚肉
  最後の音節が強く発音されるので、名前の一部で愛称をつける時、日本語では最初の音をとりますが(はなこ=はなちゃん)、カンボジア語では最後の音をとります(テヴィーヴィーちゃん)。日本人も「(はな)ちゃん」のように最後の音で呼ばれることもあります。
ទេវី [tèˑviː ] テヴィー(人名)