1. <主語+huwa/hiya+述語>
独立人称代名詞の huwa 「彼/それ(男性名詞)」,hiya 「彼女/それ(女性名詞)」は,英語のbe動詞のように,「AはBだ」の主語Aと述語Bの境界を明確にするためにも用いられます。
هذا هو الباقي.
(これがお釣りです。)
[haaðaa huwa l-baaqii]
上の文では,huwa を挿入しない haaða l-baaqii では「このお釣り」という意味になってしまいます。そこで,主語 haaða 「これ」と述語 al-baaqii 「お釣り」の境界をはっきりさせるため,huwa 「それ(男性名詞)」が挿入されているのです。
次の例のように,主語Aが比較的長くなる場合にも,これから述語Bが述べられるということを明確に示すために,文法上は必要のない huwa 「それ(男性名詞)」,hiya 「それ(女性名詞)」が使われることがあります。
آخر ثلاثة أرقام هي ۳۲۰.
(最後の三桁の番号は320ですよ。)
[ʔaaxir(-u) θalaaθat(-i) ʔarqaam(-in) hiya θalaaθa(t-un), iθnaani, Sifr(-un)]
2. <疑問詞+huwa/hiya+主語>
maa 「何」,kam 「いくつ」など疑問詞の直後では,文法上は必要ないのですが,英語のbe動詞のように huwa 「それ(男性名詞)」,hiya 「それ(女性名詞)」が使われることがあります。
ما هو رقمه؟
(彼の番号は何番ですか。)
[maa huwa raqm-u-hu]
وما هي كلمة سرّ؟
(パスワードは何ですか。)
[maa hiya kalimat(-u) sirr(-in)]