次はsの読み方です。次の単語の発音を聴いてください。
				          
				             
				              | 1, | saber | 知る |  |  | 
				             
				              | 2, | pessoa | 人 |  |  | 
				             
				              | 3, | dois | 2 |  |  | 
				             
				              | 4, | curso | 流れ |  |  | 
				             
				              | 5, | gostar | 好む |  |  | 
				             
				              | 6, | mesmo | 同じ |  |  | 
				             
				              | 7, | casa | 家 |  |  | 
				          
				          
				          
				          ポルトガル語でsの文字は[サ,スィ,ス...]と読まれる時と[ザ,ズィ,ズ...]と濁って読まれる時があります。この区別は文字の組み合わせを覚えてしまえば簡単です。 
				            
				            ① 単語の初めのs-や,語中で-ss-とふたつ綴られていたり,単語の終わりの-sは濁りません。(saber , 
				            pessoa
, 
				            pessoa , 
				            dois
, 
				            dois )
)
				            ② 語中でsがひとつだけの時,その前の文字が子音字であれば,やはり濁りません。(curso )
)
				            ③ 語中でsがひとつだけの時でも,その前が母音字の時には,sの次に来る子音字が声を伴うものかどうかで,濁るか濁らないかが決まります。(mesmo , 
				            gostar
, 
				            gostar )
)
				            sの読み方にはもう少し注意すべきことがあります。siは[シ]ではなく[スィ]と読まなければなりません。[サ,セ,ソ]というつもりの口の構えで[イ]を続けて,つまりsi[スィ]と一気に発音します。濁る時には舌が口の天井に触れないようにして[ザ,ズィ,ズ,ゼ,ゾ]と言うのも大事なポイントです。
				            ここまでの説明ではsの読み方が濁るか濁らないか,つまり有声音になるか無声音になるかについて説明しました。上の例の発音でdois, mesmo, 
				            gostarはそれぞれ[ドィシュ],[メジュモ],[ゴシュタール]と発音され,sがそれぞれ[シュ],[ジュ],[シュ]と読まれていることに気づきましたか?実はブラジルでも,特にリオ・デ・ジャネイロのあたりでは,このような語末の-sや,語中の-s-で次に子音が続く時には[シュ],[ジュ]と発音されます。これは19世紀にリオが受けたポルトガルのポルトガル語の影響であると言われていますが,リオ以外の地域ではそのようなことは起きませんから,dois, 
				            mesmo, gostarは[ドィス],[メズモ],[ゴスタール]と発音されるのが普通です。