まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思いけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたえしは
薄紅の秋の実に
人こい初めしはじめなり
①子音と母音が交互に現れることが多い。
②子音の連続が少ない。
③子音も母音も使われる音が限られており、比較的単純。
④声が強くなったり弱くなったりしない。
⑤声の高さが滑らかに上下する。
などの特徴に気付かれたと思います。
(島崎藤村 「初恋」より)