東京外国語大学言語モジュール

Step2 : 行為者フォーカス動詞の m-動詞

 フィリピノ語の動詞は基本的には〈接辞+語根〉で形成されています。しかし一部の動詞は〈接辞+語幹(=接辞+語根)〉としてとらえます。あくまでも語根にこだわれば〈接辞+語幹〉は、〈より複雑な接辞+語根〉として扱えますが、動詞の接辞を複雑化させないために、一部の動詞は〈接辞+語幹〉として扱います。 m-動詞がこれにあたります。 p- で始まる語幹を接辞の m- で置き換えることによって成り立っている動詞です。なお、 m-動詞の語幹の多くは名詞としても使われています。
 
〈語幹〉
〈m-動詞〉
pangako ( = pang- + ako ) 約束
mangako 約束する
panalo ( = pang- + talo ) 勝利
manalo 勝つ
pakiramdam ( = pang- +damdam ) 気分
makiramdam 感じ取る