東京外国語大学言語モジュール

文の構造

 文の基本的な語順を学びます。
 
 1)文には、動詞で表されることの主体である「主語」、ある動作や状態を表す「述語」、その「述語」の意味を補う必要不可欠な要素を表す「補語」があります。これらが「文」の主要構成素です。

 2)ここでいう「補語」とは、述語を意味上、補う不可欠要素のことです。いわゆる目的語も補語に含まれます。述語は動詞であることが多いのですが、自動詞の場合、補語をとらないものがほとんどです。他動詞の場合、原則として、一つの動詞には一つの補語をとります。

 3)ラオス語の「文」の基本語順は、
    「主語+述語+補語」です。

 4)上記の他に、さらに「数量」「時」「場所」などを表す副詞句を置く文は、
    「主語+述語+補語+副詞句」 となります。
 
 ラオス語は、一つ一つの語の独立性が高く、動詞でも主語になりますし、補語にもなります。また、同じ語でも後ろに文が続けば「接続詞」、語が続けば「前置詞」という具合に、品詞論にこだわると、一つの語にいくつもの品詞を与えなければいけなくなることがありますので、品詞にこだわる必要はあまりありません。

 つまり、文のどこに置くかが大切だということになります。換言すれば、ラオス語文の意味は、語順によって決まるのです。