東京外国語大学言語モジュール

文法全体像

 ラオス語の文法を学ぶに当たって、まず、これだけは押さえておきたいラオス語文法の特徴を以下に順を追って述べます。
 
1) ラオス語の語彙は語形変化をしません。英語のように、数によって名詞が変化したり、時制によって動詞が語形変化することがありません。数や時制などの文法機能は、そのことを表す語を必要に応じて必要な場所に置くことによって表します。

2) 文中における語と語の関係を表す日本語の「を・は・が」に相当する助詞もありません。従って、語をその形のまま置いて「文」となります。ただし、その置き方に規則があります。その規則、つまり「語順」がとても大切で、ラオス語文法の柱は「語順」と言っても過言ではありません。

3) 例えば、「私はラオスが好き」は、「私+好き+ラオス」の順に語を置きます。これは、「私」について「好き」なことを述べると「ラオス」であるという文です。つまり左から右へ行くほど、詳しく述べられているように語が置かれて文が完成します。語順の大原則は、「後ろの語が前の語を限定する」ということができます。