東京外国語大学言語モジュール

084: 接続法 (7) ― 外交的接続法と「あたかも~のように」

 必ずしも現実と異なるわけではなくても,頼みごとや希望などを控えめに述べたり,丁寧な口調で質問したりするために接続法第2式が用いられることがあります。このような用法を外交的接続法と言います。
 
(1)
Also, ich hätte da eine Bitte.
あの,お願いしたいことがあるんですが。[会話27]
 
(2)
Würden Sie bitte das Material für die Sitzung am Nachmittag vorbereiten?
午後の会議の資料を準備してくれますか。[会話33]
 また,接続法2式とともによく使われる表現として,als ob ...  で「まるで...ように」という意味の表現があります。als ob ... の後は定動詞が後置されます。
 
(3)
Du sprichst so, als ob du nichts davon gehört hättest.
君はそのことをまるで聞いていないみたいな言い方をするね。
 
(4)
Unsere Deutschlehrerin ist Japanerin. Sie kann Deutsch aber so gut, als ob sie eine Deutsche wäre.
私たちのドイツ語の先生は日本人だ。でもまるでドイツ人のようにドイツ語がうまい。