東京外国語大学言語モジュール

082: 接続法 (5) ― 非現実話法

 現実とは異なることを仮定し「もし~ならば…だろう」ということを表すときは接続法2式を用います。
 
(1)
Wenn ich Bürgermeister wäre, gäbe es keine Schule mehr. 
もしも僕が市長だったら学校はもうなくなるだろう。
 ステップ80の解説に書いてあるように,動詞そのものを接続法にする代わりに,würde と不定形の組み合わせを使うこともできます。
 
(2)
Wenn ich Bürgermeister wäre, würde es keine Schule mehr geben. 
もしも僕が市長だったら,学校はもうなくなるだろう。
 「もし(あの時)~だったら…だっただろう」のように,過去のことを表すときは完了形を用い,完了の助動詞 haben/sein を接続法にします。この点は間接話法と同じです。
 
(3)
a.
Wenn er nicht krank wäre, würde er am Ausflug teilnehmen.
もしも病気でなければ,彼は遠足に参加するだろう。(現在あるいは未来のこと)
 
b.
Wenn er nicht krank gewesen wäre, hätte er am Ausflug teilgenommen.
もしも病気でなかったならば,彼は遠足に参加していただろう。(過去のこと)