(1)属格での例
トルコ語では、接辞の母音は、語幹の最終音節の母音に従って決められます。接辞は大きく狭母音と広(非狭)母音の2つのグループに分かれます。
狭母音: ı i u ü
広母音: a e (o ö)
※ oとöは接辞調和に関わらない。
このグループの中で、舌の調和と唇の調和が関わってきます。例えば、「~の」という意味(属格)を示す接辞は、接続する語幹の最終音節の母音に従って、狭母音グループで母音が決定されます。のどboğazにつく時は、最終音節のaに従って、舌の調和で後舌母音、唇の調和で非円唇母音となり、狭母音グループの中からıが選ばれます。肩omuzにつく時は、最終音節のuに従って、舌の調和で後舌母音、唇の調和で円唇母音となり、uが選ばれます。
以下に例を示しておきましょう。
のどの boğazın 庭の bahçenin
腹の karının 首相の başvekilin
駅の istasyonun 湖の gölün
肩の omuzun 胸の göğüsün