A
Hi. I’m Vilma.
こんにちは。私はヴィルマです。
"Vilma"の/v/は有声両唇破裂音[b]で発音されている(比英語基層方言の特徴)。
My husband and I live next door in C-3.
お隣のC-3に夫と住んでいます。
"C-3 (C-three)"の"th"の発音は無声歯茎破裂音[t]で発音されている(フィリピン英語の特徴)。また、同単語の/r/はたたき音[ɾ]で発音されている(会話スタイルの比英語の特徴)。
B
Hi. I’m Nora. Nice to meet you.
こんにちは。ノラです。お会いできて嬉しいです。
A
I saw you move a couple of days ago.
数日前にヴィルマさんたちが引っ越してきたのを見ました。
"couple"の/p/が摩擦音[f]で実現している。"days"の/z/は無声化して[s]で発音されている。(比英語中層・基層方言の特徴。米英語・英英語では[z]で発音される。)
I just came to say hi.
今日はちょっとご挨拶に来たんです。
And this is for you.
あと、これをどうぞ。
B
Oh, wow! Thanks.
わあ!ありがとうございます。
"Thanks"の"th"の発音は無声破裂音[t]で発音されている(比英語基層方言の特徴)。
My husband will like this.
主人はこれが好きなんです。
"husband"の/d/や"like"の/k/のように、単語末の破裂音は解放されない(英英語、米英語と共通)。単語がつなげて発音され、「マイハズバンウィライディス」のように聞こえる。
A
I hope you guys like atchara.
お二人がアチャラを気に入るといいんですが。
atchara"atchara"はフィリピンで人気のおろし未熟パパイヤから作られたピクルスのこと。「アチャラ」
My mother from province sent us some.
地方に住んでいる母が私たちにいくつか送ってくれたんです。
この発話だけでなく、全体として音節を単位に持ったリズムで発話されている(米英語や英英語は強勢が置かれる間隔をリズムの単位とする)。
provincesuburbs"province"はフィリピン英語ではマニラ首都圏の郊外を指す。「郊外」
B
Oh yes. Both of us love atchara.
ええ。主人も私もアチャラが大好きなんです。
比英語では"Both"の"th"は無声歯茎破裂音[t]になる傾向がある。ここでは破裂音化したものの、開放が弱く聞こえづらい。
You lived here for a long time?
ここに住んで長いですか?
A
Um. Three years this September.
ええっと、今年の9月で3年になります。
B
Oh, cool. Hey listen, the house is in a mess right now,
そうですか。あ、そうだ。今私たちの家は片付いていないんですが、
"cool"の"oo"のように/l/の前の/u:/の発音は、舌の盛り上がる位置が後ろ寄りで、「コール」に近く聞こえる(英英語・米英語と共通)。
but once we fix it, please come for dinner.
キレイにしたら、夕食を食べにいらしてください。
Maybe next weekend?
来週末なんてどうでしょう。
A
That would be great. Thanks.
いいですね。ありがとうございます。
B
I look forward to that.
楽しみにしています。
"that"の"th"は有声歯茎破裂音[d]で発音されている(フィリピン英語基層方言の特徴)。
A
Me too.
私もです。
"too"に含まれる/t/の気音が米英語・英英語に比べて弱い(比英語の特徴)。
Place: 家の前
Situation: ヴィルマとノラがお互いに自己紹介をする。