A
Alright Jock.
やあ、ジョック。
"alright"の"l"は母音化している。(スコットランド英語の特徴)。
No seen you for ages.
ずいぶん久しぶりじゃないか。
"ages"の"a"は単母音化しており、「エッジーズ」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。また、"ages"の"e"の発音は米英語や標準的なイングランド英語に比べて口の開きが狭く、日本語の「イ」に近くなっている。
No seen you for ages.I haven't seen you for ages."No seen you for ages."は"I haven't seen you for ages."の意味。「すごく久しぶりですね」
B
Alright mate.
やあ。
"mate"の"t"は開放が省略されていて聞こえない。これ以降も同様に語末の"t"が聞こえない箇所がある。
matefriend"mate"は"friend"の意味で、一般的な挨拶に使う言葉。豪英語でも用いる。「友人」
How's tricks?
元気?
"How's"の母音が単母音化して「フース」のように聞こえる。"trick"の"i"は口を広めに開けた[e]で発音されている(スコットランド英語の特徴)。
How's tricks?How are things with you?"How's tricks?"は"How are things with you?"の意味。「お元気ですか」
A
No bad, no bad. You?
悪くないよ。そっちは?
No badNot bad"No bad"は"Not bad"の意味。「悪くはない」「普通」
B
Aye, just so-so.
まぁ、ぼちぼちかな。
"just"の"t"が脱落し、"so-so"は単母音化しているため、"just so-so"は「ジャスソーソー」のように聞こえる。
AyeYes"Aye"は"Yes"の意味。スコットランド英語では頻繁に使用される。「はい」
You here for the football?
サッカーの試合を見に来た?
"football"の"oo"は口の開きが大きく、「エ」に近い音になっており、"t"は声門閉鎖音になり聞こえない。また、"ll"は母音化しており、「フェッバゥ」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。
footballsoccer"football"は"soccer"の意味。「サッカー」
A
Aye, of course.
ああ、勿論。
"course"の"r"は米英語と同様に発音されている。
AyeYes"Aye"は"Yes"の意味。スコットランド英語では頻繁に使用される。「はい」
It's the big one an' the wife's let me out.
大事な試合だから、妻も許してくれた。
"big"の"i"は口を広めに開けた[e]になっている。また、"out"の"ou"は単母音で発音されて、「ウー(トゥ)」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。
an'and"an' "は"and"の意味。「そして」
B
Ha ha. Aye, me and all.
はは。こっちもだよ。
"all"の"ll"は母音化している。(スコットランド英語の特徴)。"me and all"はつなげて発音されて、「ミーエンオーゥ」のように聞こえる。
Aye, me and all.Yes, me too."Aye, me and all"は"Yes, me too."の意味。「はい、私もです」
A
Have ye seen Greig?
グレッグを見た?
"Greig"の"ei"は口の開きが狭く、「クリッグ」のように聞こえる。また、この話者は米英語と同様に"Greig"の"r"を、舌先を上顎に触れさせずに接近音で発音している。
yeyou"ye"は"you"の意味。「あなたは」
He's supposed to be coming down.
そろそろ来るはずなんだけど。
"down"の"ow"は単母音で発音されて、「ドゥーン」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。
B
Greig? Naw, no yet.
グレッグ?いいや、見てない。
もう一方の話者とは異なり、この話者は "Greig"の"r"を発音するときに、舌先が上顎側を一瞬叩くように触れる、たたき音を用いている。
NawNo"Naw"は"No"の意味。「いいえ」
no yetnot yet"no yet"は"not yet"の意味。「まだ~していない」
A
By the way, he broke up with that lass.
そういえば、グレッグってあの子と別れたんだ。
"with"の"th"は声門閉鎖音になっており、聞こえない。
lasslady, young girl"lass"は"lady"や"young girl"の意味。「女性」「若い女の子」
What's her name?
彼女の名前なんだっけ。
B
Aw aye. Fiona was it?
ええっと、フィオナだったかな。
Aw aye.Well, Oh yeah."Aw aye."は"Well"や"Oh, yeah."の意味。「ええっと」「ああ、そう」
A
Something like that.
たしかそんな名前だったね。
"Something"の"th"、 "like"の"k"は声門閉鎖音になっており、それぞれ「サッムン」、「ライッ」のように聞こえる。
I'm not being funny but she was an idiot.
冗談抜きでフィオナってどうしようもない子だったね。
"idiot"の"di"は融合同化を起こして、「イージッ(トゥ)」のように聞こえる。
idiotstupid"idiot"は"stupid"の意味。"idiot"の方が特にグラスゴーではよく使われる語。スコットランド英語では"eejit"とつづる。
B
Aye! Aw look, there's the lad.
そうだったね!あ、ほら。アイツ来たよ。
Aye!Hey!ここでの"Aye!"は"Hey!"の意味。「ちょっと!」「こら!」
AwOh"Aw"は"Oh"の意味。「ああ」「おお」
ladyoung man, young boy"lad"は"young man"や"young boy"の意味。この場合はグレッグのことを指す。「青年」「若い男の子」
A
Greig. Oh aye! Jings, he's beamin'!
グレッグ?本当だ!まったく。幸せそうだな。
Oh aye!Oh hey!"Oh aye!"は"Oh hey!"の意味。「ねえ!」「ちょっと!」
Jings"Jings"はスコットランド英語でよく使われる強調、ののしり、驚きの叫びの表現。「本当に!」「まったく!」
beamin"beamin"は"having a big happy smile on one's face"の意味。「とても幸せそうな表情をしている」
He must've got back with Fiona.
フィオナとよりを戻したんだな。
"got"の"t"、"back"の"k"は声門閉鎖音になり聞こえない。(スコットランド英語の特徴)。
B
Aye.
そうだね。
AyeYes"Aye"は"Yes"の意味。スコットランド英語では頻繁に使用される。「はい」
A
Ha, ha. Aye well I'd better go over and see him,
はは。ちょっとグリッグのとこに行ってくるよ。
"better"の"tt"は声門閉鎖音で発音されて、「ベッア」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。"him"の"h"は脱落して聞こえない。
Aye wellOh well"Aye well"は"Oh, well"の意味。「さて」「それじゃあ」
let's have a pint after, aye?
その後ビールを飲もうか。
"after"の"a"は「エ」に近い音になっており、"pint"とつなげて「パインテフタ」のように聞こえる。
a pintbeer"pint"は本来液量の単位であるパイントという意味だが、"a pint of beer"の省略表現として使うこともある。「ビール一杯」
aye?, shall we?"aye?"はこの場合", shall we?"の意味。「~しませんか?」
B
Aye, okay, I'll be there. See you later.
ああ、いいよ。すぐに行く。それじゃ。
"there"の"ere"は、あいまい母音/ə/のあとに舌根を少し喉寄りに引いて発音されている(グラスゴー出身者にみられる)。"later"の"t"は声門閉鎖音で発音されて、「レィア」のように聞こえる(スコットランド英語の特徴)。
Aye,Yes,"Aye,"は"Yes,"の意味。スコットランド英語では頻繁に使用される。「はい」
Place: パブ
Situation: マックとジョックがグレッグのことについて話す。