東京外国語大学言語モジュール

「主語 動詞」「動詞 主語」 語順が色々 ピポット動詞

SV と VS のどちらの語順になるかは普通、主語の指す事物を聞き手が一通りに定められるかによります。一通りに定められる場合(定の主語)は SV、定められない場合(不定の主語)は VS の語順になります。

主なピボット動詞には以下のような動詞が挙げられます。

 

●存在動詞

 ada「ある、いる」(cf. 「adaを使った文(1)、(2)、(3)」)、terdapat「ある、いる」、wujud「存在する」、tinggal「住んでいる;残っている」

 

●出現動詞

 berlaku「起こる」、terjadi「起こる」、timbul「生じる」、muncul「現れる」、datang「来る」、tiba「到着する」

Buku itu ada di atas meja. (SV)
(その本は机の上にあります。)
Di atas meja ada sebuah buku. (VS)
(机の上に本が1冊あります。)
Rama-rama jenis ini tidak terdapat di negara saya. (SV)
(この種の蝶は私の国にはいません。)
Di kawasan itu terdapat banyak pokok kelapa. (VS)
(その地域にはたくさんの椰子の木があります。)
Bapa Khairul baru datang dari India. (SV)
(ハイルルの父はインドからやって来たばかりた。)
Dari jauh datang seorang lelaki tinggi. (VS)
(遠くから背の高い男が一人やって来た。)

従属接続詞に導かれる節中では VS の語順をとることが多いです。

[Kalau berlaku kebakaran dalam bangunan tinggi], pergi ke tangga keselamatan.
(高層ビルで火災が起こったら、避難階段へ行きなさい。)