◇基本
最も基本的な前置詞は次の3つで、普通、後に場所を表す名詞句が続きます。
di |
「~で、に」(英:at) |
ke |
「~へ、に」(英:to) |
dari |
「~から」(英:from) |
後に人を表す名詞句が続く場合や、抽象的な位置・移動関係を表す場合には、普通、以下の pada を含む前置詞を用います。
pada |
「~で、に」(英:at)最もよく用いられるのは、時間を表す語句とともにです。 |
kepada |
「~へ、に」(英:to) |
daripada |
「~から」(英:from) |
pada pukul 9.30 pagi
(午前9時30分に)
di/ke/dari mana
(どこで/へ/から)
kepada/daripada siapa
(誰へ/から)
英語では前置詞句を直接、文の述語として用いることができず、I am from Japan のように be動詞(ここでは am)を用いなければなりません。しかし、マレー語では be動詞のようなものは不要で、前置詞句を直接、文の述語として用いることができます。名詞文の場合と同様に、主語と述語の間に adalah を入れることも可能ですが、普通は用いません。
主語 (A) (adalah) 前置詞句 (B).「AはBです。」
Pejabat Dr. Nur Fathima di mana? — Pejabat beliau di tingkat 6 bangunan Fakulti Kejuruteraan.
(ヌル・ファティマ先生のオフィスはどこですか? — 先生のオフィスは工学部の建物の6階です。)
Kereta api ini ke mana? — Ke Seremban.
(この電車はどこ行きですか? — スルンバン行きです。)
Awak dari mana? — Saya dari Jepun.
(あなたはどこから来たのですか? — 日本からです。)
Kelas Psikologi bermula pada pukul berapa? — Kelas itu bermula pada pukul 3 petang.
(心理学の授業は何時に始まりますか? — 午後3時に始まります。)
Coklat ini daripada siapa? — Coklat ini buah tangan daripada Eusoff.
(このチョコレートは誰からですか? — このチョコレートはユソフからのおみやげです。)
前置詞 ke は、「~へ行く」という移動自体を表すのにも用いられます。これは動詞 pergi「行く」を使った文と同じ意味になります。
Awak nak ke mana? ※nak は「~するつもり」という意味の助動詞です。
(君、どこ行くの?)
◇前置詞文の否定
前置文の否定文は普通、名詞文同様、bukan を用います。
Saya bukan dari China. Saya dari Taiwan.
(私は中国出身ではありません。台湾の出身です。)
Bas ini bas ke Kajang ke? — Bukan, bas ini bukan ke Kajang.
(このバスはカジャン行きのバスですか? — いいえ、このバスはカジャン行きではありません。)