東京外国語大学言語モジュール

自立語と付属語

 「自立語」と「付属語」では「付属語+自立語」という語順をとります。従って例えば、「〜で」と言う付属語に「ラオス」という自立語をあわせて、「ラオスで」というときには、
(1)ຢູ່ລາວ
(〜で+ラオス=ラオスで)
となります。このとき「ຢູ່」だけでは意味が不明ですが、後ろに「ລາວ(ラオス)」という場所を表す名詞が続くことによって、初めて「ຢູ່」は場所を表す語であるということが明確になります。つまり、後ろの語が前の語を「限定している」ということができます。

 次の文の場合も同様に考えることができます。
(2)ຂ້ອຍຮຽນພາສາລາວຢູ່ໂຮງຮຽນ
(私+勉強する+言語+ラオス+〜で+学校=私はラオス語を学校で勉強します。)
  まず、初めの2語の「私は勉強する」は「主語」と「述語動詞」に相当し、文に不可欠の要素ですが、それだけでは「何をどこで勉強する」のかわかりません。その後に「何を」の部分に当たる補語「ラオス語」を置くことにより、「勉強する」内容がわかり、さらに、「学校で」を続けると、勉強する場所もわかります。このように、後ろに語をおくことによって、動作者がどのような動作をし、その動作が何を行うのか、どこで行うのか、と、動作がより明確になります。つまり、後ろの語が前の語を「限定している」わけです。