東京外国語大学言語モジュール

随意動詞文

  随意動詞を使った肯定文と否定文を学びましょう。
 
 随意動詞の肯定文は、「主語+随意動詞」または「主語+随意動詞+補語」です。「補語」とは、動詞の意味を補う不可欠な要素のことを指すといいましたが、もう少し詳しく見てみましょう。

 例えば、随意動詞が「走る」ならば、「私+走る」で意味が完結しますので補語は必要なく、「主語+随意動詞」文です。一方、随意動詞が「行く」ならば、「私+行く」ですと、どこへ行くのか、あるいは何をしに行くのか、わかりません。この「行く」の場合の意味を完結するのに不可欠な要素を「補語」と言います。つまり、随意動詞が「行く」ならば、補語は「行き先」であり、随意動詞が「洗う」ならば、補語は「洗う対象物」です。このように動詞の意味によって、補語もいろいろな意味を持つものが補語となります。原則として、一つの動詞には一つの補語をとります。このとき、動詞と補語の間にいかなる語も入ることは許されません。
 
 否定文は動詞の前に否定辞「ບໍ່」を置きます。また意志でコントロールできることが明らかな随意動詞では否定辞「ບໍ່」を置くと、「~ない」という否定の意志表現になります。「~ていない」と否定の叙述表現には、動詞の前に「ບໍ່ໄດ້」を置きます。