東京外国語大学言語モジュール

Step2 : 103 : -(으)ㄴ語基式語幹式併記式

-(으)ㄴも冠形詞形を作る語尾です。

 

-(으)ㄴは形容詞と指定詞に付いて現在の状態を表します。また,動詞に付くと過去の冠形詞形を作ります。

 

動詞 母音語幹 가다(行く) 간(行った~)
ㄹ語幹 놀다(遊ぶ) 논(遊んだ~)
子音語幹 먹다(食べる) 먹은(食べた~)
形容詞 母音語幹 크다(大きい) 큰(大きい~)
ㄹ語幹 멀다(遠い) 먼(遠い~)
子音語幹 작다(小さい) 작은(小さい~)
指定詞 이다(だ) 인(である~)
아니다(ではない) 아닌(ではない~)

 

(語幹)母音語幹には語尾-ㄴを付ける。ㄹ語幹の場合はㄹの脱落した語幹に語尾-ㄴを付ける。子音語幹には語尾-은を付ける。

形容詞に-(으)ㄴの付いた例は次の通りです。

(1)큰 산과 작은 산(大きい山と小さい山)
(2)먼 나라와 가까운 나라(遠い国と近い国)

2つの形容詞を語尾-고でつないで後の名詞を修飾することもあります。相反する形容詞がつながっているときは別々に修飾するように解釈します。

(3)크고 높은 나무(大きくて高い木)
(4)크고 작은 나무(大きい木と小さい木,大小の木)

指定詞の인は「の」と訳すこともできますが,これは同格(である~)のことですので,所有を表す助詞の의(の)と区別します。

(5)한국의 수도인 서울(韓国の首都の(=である)ソウル)
(6)학생이 아닌 사람(学生ではない人)

動詞に-(으)ㄴの付いた例は次の通りです。

(7)친구가 쓴 편지(友だちが書いた手紙)
(8)어제 만든 카레(昨日作ったカレー)
(9)학교에서 들은 이야기(学校で聞いた話)

動詞の過去の冠形詞形は,ある動作を行い,その結果が今も残っている状態を表します。その点で,形容詞,指定詞,動詞に-(으)ㄴの付いた形はいずれも現在の状態を表しますので,-(으)ㄴもまた事柄をその通りに描写する語尾です。

 

-(으)ㄴは存在詞にほとんど付きませんが,있다(ある)が뒤(後),후(後),직후(直後)などの前に置かれたときは-(으)ㄴが付き得ます。

(10)연락이 있은 후(連絡があった後)