東京外国語大学言語モジュール

カンボジア語文法の特徴

 語の順序が変わると文の意味も変わるという例をあげます。
 「明日はどこに行くの?」と聞かれたときは、例(1)のように答えるはずです。
 一方、「いつ(カンボジアに)行くの?」と聞かれたときは、例(2)のように答えるはずです。
 「明日」の位置が違うのがおわかりでしょうか?
 
(1)ស្អែកទៅស្រុកខ្មែរ។
(明日+行く+国+カンボジア=明日はカンボジアに行く。)
[スアエク・タウ・スロック・クマエ sʔaek tə̀w srok kʰmae]
(2)ទៅ​(ស្រុកខ្មែរ)ស្អែក។
(行く+(国+カンボジア+)明日=明日(カンボジアに)行く。)
[タウ(・スロック・クマエ)・スアエク  tə̀w (srok kʰmae) sʔaek]
 
 同様の例をあげます。
 例(3)と(4)では、「学ぶ」と「上手な」の順番が違いますね。
(3)រៀនពូកែ។
(学ぶ+上手な=(学習した結果、)覚えがいい。)
[リアン・プーカエ riˑən puːkae]
(4)ពូកែរៀន។
(上手な+学ぶ=がんばって学習している。(けれど、効果があがっているとは限らない。))
[プーカエ・リアン puːkae riˑən]
 
注意 : カンボジア語の音の種類は日本語のものよりも多いので、カタカナで表すことは難しいのですが、ここでは、まだカンボジア文字を識別できない方のために、カタカナで表しておきます。ただし、この通りに読んでも通じないこともありますので、カタカナに頼らず、文字と発音を学習してください。