東京外国語大学言語モジュール

~とき

これだけは覚えよう
1 「~とき」は、S2で表わされる動作または状態がいつのことかを示します。
 
  N:「~とき」の主語
 
¶「~とき」の主語Nは、「が」を取ります。
V・Aは普通形、NAは「NAな」、Nは「Nの」の形を取ります。
 
(1)わたしが晩ごはんを食べているとき、友だちがうちへ来ました。
2 「~とき」は、S1・S2の述語が両方とも動詞であるとき、動作の時間的前後関係を示すことがあります。
 
「V1(非過去形)+とき、V2」
 V1の行動が完了する前に
 V2の動作をする
 
 
=V1前に、V2
 
「V1(過去形)+とき、V2」
 V1の行動が完了した後で
 V2の動作をする
 
 
 =V1後で、V2
(3)日本へ来るとき、空港で写真を撮りました。(日本へ来る前に、空港で写真を撮った。)
(4)日本へ来たとき、空港で写真を撮りました。(日本へ来た後で、空港で写真を撮った。)
(8)部屋を出るとき、携帯が鳴りました。(部屋を出る前に、携帯が鳴った。)
(9)部屋を出たとき、携帯が鳴りました。(部屋を出た後で、携帯が鳴った。)
3 「Aい/NAな/Nのとき」は、S2が存在した(する)時を表わします。
(5)お母さんは若いとき看護士でした。
(6)桜の花がきれいなとき、リーさんは日本へ来ました。
(7)高校生のとき、日本へ留学したことがあります。
4 S2の「Nは/が」は、文頭に来ることができます。
(5)お母さんは若いとき看護士でした。
(5)’若いとき、お母さんは看護士でした。
余裕があれば
5 「~とき」の後に、時を示す助詞「に」をつけることができます。
(1)’ わたしが晩ごはんを食べているときに、友だちがうちへ来ました。
6 S1のVが状態動詞(「いる」「ある」など)で、S2の述語が過去形のときは、S1のVは非過去形でも過去形でもどちらでもよいです。
(10)部屋にいるとき、電話しました。
(11)部屋にいたとき、電話しました。
7 S2の述語が過去形のとき、S1の「Aい/NA/N」は普通形過去でもよいです。S1で表わされている状態が現在とは違うことを強調したいとき、過去形にします。
(12)若いとき、よく泳ぎました。
(13)若かったとき、よく泳ぎました。