東京外国語大学言語モジュール

NにNをVます

これだけは覚えよう
1 広く、人と人の間のものや情報のやりとりを表わすときは、次のような構文をとります。
 
(N1は/が)
N2
[相手]
N3
[対象]
Vます
  N1:行為の主体
  N2:行為の相手(人)
  N3:やりとりされるものや情報など
(1)田中さんに手紙を出します。
(2)山田さんにお金を貸します。
(3)木村さんに英語を教えます。
(4)佐藤さんにプレゼントをあげます。(085参照)
2 「に」は助詞です。非常にいろいろな関係を表わしますが、ここでは、ものや情報のやりとりの相手を表わします。(「格助詞」の解説Ⅲ参照)
余裕があれば
3 N1がものや情報を受け取る場合にも、「N1がN2にN3をVます」という構文を使うことがあります。
(5)山田さんにお金を借ります。
(6)木村さんにフランス語を習います。
(7)佐藤さんにプレゼントをもらいます。(「やりもらい」参照)
¶この場合、「Nに」は「Nから」になることがあります。「から」は助詞です。出発点などを表わします。(「格助詞」の解説 Ⅵ参照)
4 「N1がN2にN3をVます」の構文は、他のタイプのことがらを表わす場合にも使います。
(8)壁にシールをはります。
(9)机に本を置きます。
(10)山田さんに本を見せます。