東京外国語大学言語モジュール

NAなN

これだけは覚えよう
1 形容詞のうち、名詞を修飾するとき「な」をつけるものをナ形容詞(NA)と言います。
2 「NAな」も「Aい」と同様に、Nの性質や特徴(色・形・大きさなど)などを示すことで、Nを修飾します。
 
NA
NAな
 元気
 すてき
 元気な
 すてきな
 
(1)田中さんは元気な人です。
(2)すてきな絵ですね。
3 Nの性質や特徴などを質問するときは、「どんなN」でたずねます。
(3)A:ようかんはどんな食べ物ですか。
  B:あまいおかしです。
(4)A:どんな映画ですか。
  B:日本の古い映画です。
(5)A:どんなかばんですか。
  B:じょうぶなかばんです。
(6)A:どんなCDがありますか。
  B:静かな音楽のCDがあります。
4 「Aい」「NAな」が修飾するNが何であるかわかっている場合は、Nの代わりに「の」を使うことができます。
(7)A:どの靴を買いますか。
  B:黒いのを買います。
(8)A:どんな音楽がすきですか。
  B:静かなのがすきです。
5 2つ以上のことばが名詞を修飾する場合は、その修飾関係に注意しましょう。たとえば、例文(4)の「日本の古い映画」は、「古い」が「映画」を、「日本の」が「古い映画」を修飾しています。例文(6)の「静かな音楽のCD」は、「静かな」が「音楽」を、「静かな音楽」が「CD」を修飾しています。
6 ナ形容詞も、名詞の修飾以外にも文の中でさまざまな役割を果たします(「NAです/NAではありません」参照)。現れる文中の位置によって「です」「に」などがつきます(「形容詞の普通形」参照)。
7 イ形容詞とナ形容詞の違いについては035を見てください。