東京外国語大学言語モジュール

様態,回数による限定  【アスペクト】

出来事や動作が,まとまりのある完了したものと捉えるかどうか,さらには,動作の開始時にあるのか,進行中なのか,終わりつつあると捉えるかを,動詞の活用形や,助動詞などで示す言語があります。
一般に,動作がひとまとまりの完結したものとして捉える場合を「完了」と言い,そうでない場合を「未完了」と言い,両者の対立を「アスペクト (相または体)」と呼びます。 ロシア語のように,ひとまとまりの動作が,一度限りのものか(完了動詞),何度か繰り返されると捉えられるか(未完了動詞)といったことを表現する言語もあります。
さらに,ある出来事に関わる動作について,「~し始める,~し続けている,~し終わる」といった,出来事の内部的な時間を表現するものを「アクツイオンスアルト(ドイツ語:Aktionsart)」と呼びます。