東京外国語大学言語モジュール

繋辞(リンカー)

 ここでは形容詞、指示代名詞、数詞が名詞を修飾するときに、繋辞がどのように使われるかを学びます。  
1) 形容詞が名詞を修飾する場合は、名詞の前、後、どちらからでも修飾できます。
 
〈形容詞
+ 繋辞
+ 名詞〉
 
〈名詞
+ 繋辞
+ 形容詞〉
 
(a)
hinog
na
bunga
(b)
bungang
hinog
熟した果物
 
mabangong
bulaklak
 
bulaklak
na
mabango
良い香りの花
 
2) 指示代名詞が名詞を修飾する場合は、形容詞と同じで、名詞の前、後ろ、どちらからでも修飾できます。
 
〈指示代名詞
+ 繋辞
+ 名詞〉
 
〈名詞
+ 繋辞
+ 指示代名詞〉
 
(a)
itong
 
bulaklak
(b)
bulaklak
na
ito
この花
 
iyong
puno
 
punong
 
iyon
あの木
 
3) 形容詞と指示代名詞が名詞を修飾する場合は、以下のように2通りあります。
 
 
〈指示代名詞 + 繋辞
+ 形容詞
+ 繋辞
+ 名詞〉
 
(a)
itong
 
mabangong
bulaklak
この香りの良い花
 
iyong
mataas
na
puno
あの高い木
 
 
〈形容詞 
+ 繋辞
+ 名詞
  + 繋辞
+ 指示代名詞〉
 
(b)
mabangong
bulaklak
na
ito
この香りの良い花
 
mataas
  na
punong
iyon
あの高い木
 
 2)と3)の名詞句において(a)タイプの名詞句を主語にするときは、このままでかまいませんが、(b)タイプの名詞句を主語にするときには、 ang を忘れないようにしてください。
 
4) 数詞が名詞を修飾する場合は、名詞の前からしか修飾できません。 
 
 
〈数詞
+ 繋辞
+ 名詞〉
 
 
anim
na
kalabaw
6頭の水牛
 
pitong
mangga
7つのマンゴー
 
5) 形容詞と数詞が名詞を修飾する場合は、必ず数詞が先です。
 
 
〈数詞 
+ 繋辞
+ 形容詞
  + 繋辞
+ 名詞〉
 
 
limang
maganda ng
dalagita
5人の美しい少女
 
anim
  na
guwapong
binata
6人のハンサムな若者