Ⅰ-고 있다/-고 있다は文字通り「~している」の意味で,今進行している動作を表します。
「今」の時間幅は(1)のように短い時間から,(2)のように長い期間まであり得ます。Ⅰ-고 있다/-고 있다はこの「今」の時間幅に沿って進行中の動作や現在の状況を表します。
またⅠ-고 있다/-고 있다は習慣的に繰り返す行為を表します。
語彙によっては進行中の動作と,その動作を行った結果が継続している状態を表すものもあります。
このような語彙には次のものがあります。着用を表す動詞が多いのが特徴です。
입다(着る,(ズボンやスカートを)はく),신다((靴を)はく),쓰다((帽子を)かぶる,(メガネを)かける),끼다((手袋や指輪を)はめる,(メガネを)かける),안다(抱く),들다((手に)持つ),가지다(持つ,所有する),매다((ネクタイを)しめる),타다(乗る)など
日本語の「~している」をⅠ-고 있다/-고 있다で表さない表現があります。
結婚している 결혼했다 cf.결혼하고 있다(結婚式を挙げている)
似ている 닮았다
疲れている 피곤하다
「結婚している」は結婚して配偶者のいる状態を表しますが,これを결혼했다と過去形で表します。결혼하고 있다は結婚式を挙げていることを意味します。
「似ている」も닮았다と過去形で表します。なお,닮다は他動詞です。そのため助詞は를/을(を)を用います。例えば,그 아이는 아빠를 닮았다.(その子はお父さんに似ている。)など。
피곤하다は形容詞です。そのため,Ⅰ-고 있다/-고 있다の形を取りません。
尊敬形にはⅠ-고 계시다/-고 계시다を用います。
읽고(読んで)の発音について注意点があります。終声ㄺは後の子音字ㄱを読み,읽다(読む)は[익따],읽지만(読むが)は[익지만],읽는데(読むけど)は[잉는데]と発音されます。ただし,ㄱで始まる語尾が続くと前の子音字ㄹを読みます。そのため,읽고は[일꼬]と発音されます。
ところで,動作が進行中であることがテクストを通じて聞き手に明らかな場合は,動詞の現在形も進行を表し,「~している」と解釈されます。
지금 무엇을 합니까?(今何をしていますか。)―한국어를 공부해요.(韓国語を勉強しています。)
このときⅠ-고 있다/-고 있다を用いると,進行中であることを強調する印象を与えます。
進行中であることが聞き手に不明なときに,Ⅰ-고 있다/-고 있다を用いて,その情報を伝えるわけです。
絵や写真の中の動作を表すときもⅠ-고 있다/-고 있다を用います。絵や写真の中の人物は,当然のことながら,静止しています。Ⅰ-고 있다/-고 있다はその人物の動作が進行中であることを伝えるのです。