東京外国語大学言語モジュール
Step3 : 属格の用法
名詞の属格は以下の二つの場合に使われます。
1. ＜前置詞＋名詞（属格）＞
من فضلك.
(（女性に）お願いします。)
[min faDl-i-ki]
【語句】 min 「～から」 faDl 「好意」
2. ＜名詞＋名詞（属格）＞
「AのB」と言うには，「B＋A」と日本語とは逆の語順で名詞を並べます。「オレンジ（の）ジュース」と言う場合は，ʕaSiir 「ジュース」＋ burtuqaal 「オレンジ」の語順で並べます。
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عصير
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ʕaSiir
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ジュース （不定）
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عصير برتقال
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ʕaSiir burtuqaal(-in)
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オレンジジュース （不定）
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عصير ليمون
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ʕaSiir laymuun(-in)
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レモンジュース （不定）
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عصير تفّاح
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ʕaSiir tuffaaħ(-in)
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アップルジュース （不定）
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後ろに来る名詞は属格になりますが，会話の際には通常発音されません。不定の場合，後続する名詞の burtuqaal 「オレンジ」や laymuun 「レモン」には属格語尾 -in がつきます。
عندنا عصير برتقال.
(うちにはオレンジジュースがあります。)
[ʕind-a-naa ʕaSiir(-u) burtuqaal(-in)]
定冠詞が al- がつく場合は，＜名詞＋al-名詞（属格）＞と，後ろに来る名詞にのみつきます。
سآخذ عصير البرتقال.
(私はオレンジジュースにします。)
[sa-ʔaaxuð(-u) ʕaSiir-a l-burtuqaal(-i)]
【語句】 ʔaxað-a (ya-ʔxuð) 「とる」
（会話モジュール29「妥協する」）
通常は発音されませんが，後続する名詞 al-burtuqaal 「オレンジ」には属格語尾 -i がつきます。定冠詞 al- がついているので，不定を表わす語尾の -n はありません。
3. ＜女性語尾-at ＋名詞＞
ʃuuraba 「スープ」のような女性語尾 ـة -a で終わっている名詞の後に名詞が属格で続く場合，＜名詞-at＋名詞（属格）＞と -t の音が発音されます。
ʃuuraba 「スープ」のような女性語尾 ـة -a で終わっている名詞の後に名詞が属格で続く場合，＜名詞-at＋名詞（属格）＞と -t の音が発音されます。
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شوربة
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ʃuuraba
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スープ
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شوربة عدس
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ʃuurabat ʕadas(-in)
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レンズ豆のスープ （不定）
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شوربة ملوخيّة
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ʃuurabat muluuxiyya(t-in)
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モロヘーヤのスープ （不定）
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على شرط أن تطبخي لنا شوربة الملوخيّة اللذيذة.
(貴女が私たちにおいしいモロヘーヤのスープを作ってくれるのが条件です。)
[ʕala ʃarT(-in) ʔan ta-Tbax-ii la-naa ʃuurabat-a l-muluuxiyya(t-i) l-laðiiða(t-a)]
【語句】 Tabax-a (ya-Tbax) 「料理する」
（会話モジュール15「注意をひく」）
ʃuurabat muluuxiyya(-in) 「モロヘーヤのスープ」を修飾する形容詞 laðiið 「おいしい」は＜名詞＋名詞（属格）＞の後につきます。