東京外国語大学言語モジュール

存在文

■ 存在文「…には~がある」
 「…には~がある」という形の文のことを存在文と言い、次の 2 通りの形をとります。
 
1.
[前置詞] + [場所] + có + [もの]
2.
[もの] + ở + [前置詞] + [場所]
 
 
主に使われる前置詞としては、

giữa (~の間) cạnh (~の横) bên (~の側) xung quanh (~の周り) ở (~に)
trên (~の上) dưới (~の下) trong (~の中) trước (~の前) sau (~の後)
ngoài (話してから見て外にある) 

などがあります。
 
このうち、"cạnh (~の横)" は 1 の文型では "bên" 、"ở" などと組み合わせて使います。
 

例)

Bên cạnh cái bàn có thùng rác
(机の横にゴミ箱がある)
= Thùng rác ở cạnh cái bàn.
Bên cạnh con đường có tòa nhà.
(道の横に家がある)
= Tòa nhà ở cạnh con đường.
■ 話し手のいる場所によって使いわける前置詞
 方向を表す前置詞の中には、話し手のいる場所が基準になっているものがあります。上で挙げた中では、たとえば、 "ngoài(話してから見て外にある)" がその例で、このような前置詞を使うときには気をつける必要があります。
 "ngoài" はそもそも「外」という意味です。しかし、前置詞として使う場合、話し手が室内にいて、そこから見て外にあるということを示し、「~に」という意味になります。
 位置の前置詞を決めるためには、「もの」と「もののある場所」の位置関係だけではなく、「話し手」と「もののある場所」の位置関係も考えなくてはなりません。

例)

Ngoài sân có xe máy.
(庭にはバイクがある)
 話し手も庭にいる場合、
Trong sân có xe máy.
(庭にはバイクがある)
となります。
このほか、"trên(~の上)" 、 "dưới(~の下)" にも同様の使い方があります。
Trên trời có đám mây.
(空に雲がある)
Dưới sông có nhiều lá cây.
(川に木の葉がたくさん浮いている)
いずれも、「空の上」「川の下」ではなく、「空に」「川に」という意味です。