ウルドゥー語文法動詞　（２１）　動詞の未来表現：解説

動詞　（２１）　動詞の未来表現

未来形

１．単純未来形

ウルドゥー語の未来形には２つの種類があります。コピュラ動詞と同様、未来形には単純未来形と、不確定未来形です。

コピュラ動詞の未来形については、第43課を参照してください。ここでは一般動詞の単純未来形を学びます。人称・性・数による変化は以下のとおりとなります。

主語が男性の場合

	単数形	複数形
	میں بیٹھوں گا	ہم بیٹھیں گے
一人称	mãĩ baiṭʰū̃ gā	ham baiṭʰẽ ge
	تو بیٹھے گا	تم بیٹھو گے ، آپ بیٹھیں گے
二人称	tū baiṭʰe gā	tum baiṭʰo ge/ āp baiṭʰẽ ge
	یہ بیٹھے گا	یہ بیٹھیں گے
三人称（近称）	ye baiṭʰe gā	ye baiṭʰẽ ge
	وہ بیٹھے گا	وہ بیٹھیں گے
三人称（遠称）	vo baiṭʰe gā	vo baiṭʰẽ ge

主語が女性の場合

	単数形	複数形
	میں بیٹھوں گی	ہم بیٹھیں گے
一人称	mãĩ baiṭʰū̃ gī	ham baiṭʰẽ ge
	تو بیٹھے گی	تم بیٹھو گی ، آپ بیٹھیں گی
二人称	tū baiṭʰe gī	tum baiṭʰo gī/ āp baiṭʰẽ gī
	یہ بیٹھے گی	یہ بیٹھیں گی
三人称（近称）	ye baiṭʰe gī	ye baiṭʰẽ gī
	وہ بیٹھے گی	وہ بیٹھیں گی
三人称（遠称）	vo baiṭʰe gī	vo baiṭʰẽ gī

　上記の表からわかるとおり、主語が男性と女性の場合とで、その差は末尾の گا، گے گی (gā, ge gī) という部分だけです。この部分が主語の性・数を表しています。

(61/a)وہ لوگ کل ۹ بجے پھر یہاں آئیں گے ۔

(彼らは、明日９時にもう一度ここへ来るでしょう。)

[vo log kal nau baje pʰir yahā̃ āẽ ge. ]

(61/b)پرسوں شام ۷ بجے ہم لاہور اسٹیشن کے سامنے ملیں گے ۔

(明後日の夕方７時にラーホール駅の前で会いましょう。)

[parsõ šām sāt baje ham lāhaur isṭešan ke sāmne milẽ ge. ]

(61/c)کیا آپ میرے ساتھ علی‌گڑھ جائیں گی ؟

(あなたは、私と一緒にアリーガルへ行きますか？)

[kyā āp mere sātʰ alīgaṛʰ jāẽ gī? ]

(61/d)شدید بارش کی وجہ سے گاڑی وقت پر نہیں آئے گی

(ひどい雨のため、列車は時間どおり来ないでしょう。)

[šadīd bāriš kī wajah se gāṛī waqt par nahī̃ āe gī. ]

(61/e)میں اِتنا زیادہ کھانا نہیں کھا سکوں گا ۔

(私は、こんなにたくさん食べられないでしょう。)

[mãĩ itnā zyādah kʰānā nahī̃ kʰā sakū̃ gā. ]

２．不確定未来形

　次に、不確定未来形を学びます。不確定未来形は、上記の単純未来形の活用から、末尾の

گا، گے گی (gā, ge gī) を除くと得られます。念のため、以下に活用一覧を示します。

　不確定未来形は、「未来」という語彙が含まれていますが、それは文型が単純未来形に準じているからで、必ずしも未来のことを表現するために用いられるわけではありません。以下の例文が示すように、相手の許可を求めたり、相手の意向を確認したり、さまざまな意味を表します。

主語が男性の場合

	単数形	複数形
	میں بیٹھوں	ہم بیٹھیں
一人称	mãĩ baiṭʰū̃	ham baiṭʰẽ
	تو بیٹھے	تم بیٹھو، آپ بیٹھیں
二人称	tū baiṭʰe	tum baiṭʰo/ āp baiṭʰẽ
	یہ بیٹھے	یہ بیٹھیں
三人称（近称）	ye baiṭʰe	ye baiṭʰẽ
	وہ بیٹھے	وہ بیٹھیں
三人称（遠称）	vo baiṭʰe	vo baiṭʰẽ

主語が女性の場合

	単数形	複数形
	میں بیٹھوں	ہم بیٹھیں
一人称	mãĩ baiṭʰū̃	ham baiṭʰẽ
	تو بیٹھے	تم بیٹھو ، آپ بیٹھیں
二人称	tū baiṭʰe	tum baiṭʰo/ āp baiṭʰẽ
	یہ بیٹھے	یہ بیٹھیں
三人称（近称）	ye baiṭʰe	ye baiṭʰẽ
	وہ بیٹھے	وہ بیٹھیں
三人称（遠称）	vo baiṭʰe	vo baiṭʰẽ

　単純未来形の項で説明したとおり、性・数を表す語尾が除かれているので、主語が男性でも女性でも全く同じ形になっているのがわかると思います。実際には文脈から判断できるので、問題はありません。
　たとえば、 وہ بیٹھے (vo baiṭʰe) という文を考えてみましょう。例に挙がっている「座る」という動詞は自動詞なので、この文だけをみると、主語が三人称単数の不確定未来形なのか、主語が三人称複数男性の単純過去形なのか判断できません。このような場合でも、実際には前後の文脈から判断できるので、どちらの意味なのかということがわからない、ということはほとんどないと思います。

(61/f)کیا میں اندر آ سکتی ہوں ؟ ‏(‏کیا میں اندر آ سکوں ؟‏)‏

(私は、中に入ってもいいですか？（相手の許可を求める）)

[kyā mãĩ andar ā saktī hū̃ ? (kyā mãĩ andar ā sakū̃ ?) ]

(61/g)کیا میں کھڑکی کھولوں ؟

(窓を開けましょうか？（相手の意向を伺う）)

[kyā mãĩ kʰiṛkī kʰolū̃ ? ]

(61/h)‏(‏ہم‏)‏ چائے بھی لے لیں ؟

(（我々は）お茶もいただきますか？)

[(ham) cāe bʰī le lẽ? ]

(61/i)اگر وہ آئے، تو ہم بھی چلیں گے ۔

(もし彼が来れば、我々も行きます。)

[agar vo āe, to ham bʰī calẽ ge. ]

(61/j)یہ سبزی بھی ایک بار کھا کر دیکھیں ۔

(この野菜（料理）も、一度食べてみたらどうでしょう。)

[ye sabzī bʰī ek bār kʰā kar dekʰẽ. ]

(61/k)‏(‏ہم‏)‏ چلیں!

(行きましょう！)

[(ham) calẽ ! ]

(61/l)‏(‏ہم‏)‏ کیا کریں ؟

(どうしましょうか？)

[(ham) kyā karẽ ? ]

61/f の文については、（　）内の文（不確定未来形）は文法的には誤っていないが、相手の許可を求める場合は現在形を使うべきとの指摘を、母語話者（本モジュール録音担当。カラーチー市出身。30代後半男性）から受けた。

動詞 （２１） 動詞の未来表現

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