東京外国語大学言語モジュール

過去の付属語

・過去の付属語 -di/-dü/-dı/-du は文末に付加されて、文全体を過去にする。
  Çalışkan. 勤勉だ。            → Çalışkandı. 勤勉だった。
  Çalışıyor. 働いている。    → Çalışıyordu. 働いていた。
  Çalışır. 働く。                    → Çalışırdı. 働いたものだった。
  Çalışacak. 働く予定だ。  → Çalışacaktı. 働く予定だった。
 
 完了形 -miş につくと「~してしまっていた」、「~したことがあった」の意味になる(伝聞・推定の意味をもたない)。
  Çalışmış. 働いたらしい。
→ Çalışmıştı. 働いてしまっていた。以前働いたことがあっ                                              た。
  Ders çoktan başlamıştı. 授業はとうに始まってしまっていた。
 
注意 -過去形の接尾辞との違い-
1. -di/-dü/-dı/-du は過去形の接尾辞と同様、無声子音の後で -ti/-tü/-tı/-tu となるが、 母音の後では -ydi/-ydü/-ydı/-ydu となる。
  Arkadaşım hastaydı. Hastaneye gitmeliydi.
    私の友人は病気だった。病院へ行かなければならなかった。
2. 過去の付属語にはアクセントが移動しな
3. 独立して書かれる idi という形もある。idi は母音調和しない。
  Çalışkan idi.  =  Çalışkandı.
4. 3人称複数を表す -ler は、付属語 -di の前に置かれるのが普通である。
 
 
参考1.過去形に過去の付属語のついた çalıştıydı という形もあるが、あまり用いられない。
参考2.中立形や未来形に過去の付属語がついた形(çalışırdı, çalışacaktı)は、「~するつもりだったのに」という非現実を表すこともある