東京外国語大学言語モジュール

形容詞や副詞による動詞の修飾

Ⅰ. 程度や頻度を表す副詞や副詞句は、動詞の前から修飾するのが一般的です。繋辞の-ngは省略されることはありませんが、 na は省略されます。
 
lalo
さらに
muntik
もう少しで
lagi / palagi
いつも
paminsan-minsan
ときどき
bihira
まれに
minsan
かつて、一度
agad / kaagad
急に、すぐさま
halos
ほとんど
isang beses
一度
 
 
 
Lalong lumakas ang hangin.
風がますます強くなりました。
Muntik siyang mamatay.
彼はもう少しで死ぬところでした。
Bihira kaming nagbabakasyon sa Cebu.
私たちはまれにセブで休暇を過ごします。
Magdamag siyang bumabasa ng nobela.
 
 
彼は夜中に小説を読んでいます。
Isang beses lang pumunta si Nony sa night club.
 
 
ノニーは一度だけナイトクラブに行きました。
 
Ⅱ. 形容詞のmarunong「~ができる」、 mahusay「上手である」、 magaling「上手である」が動詞を修飾する場合、動詞の前から修飾するのが一般的です。なお、主語が人称代名詞かどうかで、主語の位置は違ってきます。
 
marunong
 
 
 
ang(mga) + 普通名詞
mahusay
 +
〈動詞の基本形〉
+
 
magaling
 
 
 
si/sina + 人名
 
marunong
 
 
 
 
mahusay
+
〈人称代名詞 + -ng 〉
+
〈動詞の基本形〉
magaling
 
 
 
 
 
Marunong magsalita ng Filipino si Ken.
ケンはフィリピノ語を話すことができます。
Marunong siyang magsalita ng Filipino.
彼はフィリピノ語を話すことができます。
Magaling lumangoy ang mga binata.
男性は泳ぐのが上手です。
Magaling silang lumangoy.
彼は泳ぐのが上手です。
 
Ⅲ. 形容詞のmabuti「良い」、malakas「強い」、kaunti「少し」などが動詞を修飾する場合は、〈 nang + 形容詞〉にし、動詞の後ろから修飾するのが一般的です。
 
Mag-aral ka nang mabuti.
よく勉強しなさい。
Sumigaw kayo nang malakas.
大きな声で叫びなさい。
Nagsasalita ako ng Filipino nang kaunti.
私は少しだけフィリピノ語を話します。