ポルトガル語の動詞には,不定詞の語尾が -ar, -er, -ir で終わるものと pôr 「置く」とその派生語 (supor 「仮定する」, impor 「課する」...)があります.動詞の活用としては -ar, -er, -irのそれぞれについて規則変化のパターンがあります.不規則動詞は,そのパターンから逸脱しているもので,必ずしもすべての活用形が不規則なのではありません.
ここでは動詞の規則変化のうち,最も基本的な -arで終わる動詞の直説法現在形の変化を学びましょう.よく使われる動詞に以下のようなものがあります.
gostarが好きである ficar いる,ある,~になる achar 見つける,思う trabalhar働く andar歩く chegar到着する passar通過する olhar見る falar話す levar持って行く pensar考える tirar引く,取る chamar呼ぶ comprar買う deixar残す,放置する pagar支払う entrar入る acabar終わる ganhar儲ける arranjar整える estudar勉強する apanhar捕まえる interessar関心を抱かせる tratar扱う continuar続ける
時制とは,発話の時点と,その文が表す内容(=事象)との時間的関係のことです.直説法現在形は動詞の時制の最も基本的な形式で,(発話の時点と同じ)現在の事象や習慣的な出来事,普遍的な真理と考えられるものを表します.近い未来の,確定的な出来事を表すことがあります.直説法という用語が用いられていますが,文法用語としての「法」は,叙法とも言われ,表現内容に対する話し手の心的態度の表現で,ポルトガル語では直説法と接続法の区別が重要です.直説法は,話し手が表現内容を「事実として客観的に提示する」ときに用いられる動詞の変化形です.
A nossa filha não gosta de Madrid.
(うちの娘はマドリッドが嫌いだ)
A senhora trabalha aqui?
(あなたはここで働いているのですか)
A Terra gira em torno do próprio eixo.
(地球は自身の軸の周りを回っている)
Ele fala português muito bem.
(彼はとても上手にポルトガル語を話します)