【2】いわゆる「被害(迷惑)受け身」を表す ke--an 派生語
いわゆる「被害(迷惑)受け身」を表す ke--an 派生語は、対応する主語が「ke--an 派生語の語幹に関わる被害を受ける」ことを表します。
kehujanan 「雨に降られる」 (語幹:hujan「雨」)
kepanasan 「暑さに苦しむ」 (語幹:panas「暑い,熱い」)
語によっては、被害に遭う内容を補う語を後に続けます。
ketinggalan ~ 「~に取り残される」 (語幹:tinggal「残る,とどまる,住む」)
kecopétan ~ 「~をすられる」 (語幹:copét > mencopét「スリを働く」)
ただし、必ずしもすべてが「被害」ではなく、良い意味での影響を受けることを表すものもあります。
kebagian 「分け前にあずかる」 (語幹:bagi > membagi「分ける」)
kesampaian 「達成する,叶う」 (語幹:sampai「届く,着く」)
【3】「自発」を表す ke--an 派生語
「見る」「聞く」など知覚を表す語の ke--an 派生語は以下のようになります。
kelihatan 「見える,見られる」 (語幹:lihat > melihat「見る」)
kedengaran 「聞こえる,聞かれる」 (語幹:dengar > mendengar「聞く」)
【4】色彩名称を語幹とする ke--an 派生語
色彩名称が重複して ke--an で挟み込むことにより、「~色っぽい,~色がかった」という意味になります。
keputih-putihan 「白っぽい,白みがかった」 (語幹:putih「白,白い」)
kemérah-mérahan 「赤っぽい,赤みがかった」 (語幹:mérah「赤,赤い」)