東京外国語大学言語モジュール

《主語》《述語》とその語順

 存在文など一部の文型を除いて、文の基本構造は《主語》と《述語》を備えています。基本的な文型は《主語-述語》の語順となります。しかし、実際には《述語-主語》の語順も頻繁に用いられます。どちらの語順かを示すのにイントネーションが重要な役割を果たします。以下で両方の語順のイントネーション型を確認しましょう。
 
■《主語-述語》の語順
 
※ イントネーションは《主語》の末尾で大きく上がり、《述語》では大きく盛り上がったのちに極端に下がる、というのが基本です。図中の斜線は、主語と述語の区切れを示すために便宜上入れてあります。
 
[1a] Itu buku saya.
それは私の本です。
       
 
[2a] Saya tinggal di Bali.
私はバリに住んでいます。
       
 
[3a] Aidk saya akan pergi ke Bali.
私の弟(妹)はバリへ行きます。
       
 
 
 
■《述語-主語》の語順
 
※ イントネーションは先行する《述語》の中で大きく盛り上がったのちに極端に下がりますが、完全に下がりきらず、あとに続く《主語》ではさほど極端に上がらずに文末へ向かって下がっていく、というのが基本です。図中の斜線は、主語と述語の区切れを示すために便宜上入れてあります。
 
[1b] Itu, buku saya.
それです、私の本は。
       
 
[2b] Tinggal di Bali, saya.
バリに住んでいます、私は。
       
 
[3b] Akan pergi ke Bali, adik saya.
バリ島へ行きます、私の弟(妹)は。