東京外国語大学言語モジュール

Step11 : 文法の表現パターン

文法のもっとも基本的な表現形は,語と語を結びつけることです。
語がさまざまに形を変化させる場合,語の意味を担う主要部分を「語幹 stem」と呼び,文法的意味を担う補助的部分を「接辞 affix」と呼びます。
活用 (conjugation) は一般に,名詞の変化の体系である「曲用 declension」と動詞の変化の体系である「屈折 inflection, inflexion)とを併せた呼び方です。
 
いわゆる屈折語 (inflectional language) では,名詞とその述語としての動詞との意味関係に基づいて「主格,対格,属格,与格」などの変化形を持っています。動詞はまた,文法上の「法,時制,態,人称,数」といった範疇に応じて屈折形を持っています。名詞の曲用については,本教材のロシア語の名詞,ドイツ語の冠詞を参照してください。動詞の屈折についてはインド・ヨーロッパ語族に属する諸言語を参考にしてください。