東京外国語大学言語モジュール

ことばと機能

ことばの機能はどのようなものかという点についてはさまざまな見解がありますから,「機能言語学」といっても一様ではありません。
例えば,ビューラー (K. Buehler) の叙述機能,プラーグ学派の機能主義音韻論,ハリディ (M. A. K. Halliday) の体系機能文法など,言語学においてことばの機能 (function) についての見解定義は一様ではありません。
例えば,ビューラーは,言語を語と文とからなる叙述 (ドイツ語:Darstellung) の道具であるとしています。この事物に関する叙述の機能の他,言語には声のリズムや高低など,話し手の心理状態を伝える「表出」 (ドイツ語:Ausgdruck) 機能と,呼びかけ,命令,疑問など,話し手の聞き手に対する「喚起」 (ドイツ語:Appell) 機能とを認めています。
以下の文献を参照してください。言語学大辞典第6巻,「叙述」 (pp.730-731) 「機能」 (pp.273-276) 「表現」。