東京外国語大学言語モジュール

色を表す形容詞

 色を表す形容詞の例文は語彙モジュール(意味分類による学習「色」参照)に収録してありますので、ここではテレビドラマ『バーブ・ル・ハーラ』のセリフを少し紹介しましょう。
 
 ドラマの舞台、フランス統治下(1920~1946)のダマスカスでは、婚約者といえど女性の顔は見られないのが普通です。以下の2つは、自分の婚約者のことを知りたい若者が、彼女の姿かたちを妹に尋ねるシーンのせりふです。
بدّي أعرف إنّه هِي بيضا ولّا سمرا.‏
(オレは彼女が色白か褐色か知りたいんだ。)
[bədd-i ʔaʕref ʔənn-o hiyye beeDa wəlla samra]
عيونها خضر ولّا كستناويّات؟
(彼女の目は緑色か、それとも栗色か?)
[ʕyuun-a xəDar wəlla kastanaawiyyaat]
 【語句】 samra ʔasmar 「褐色」の女性形  kastanaawi 「栗色」
(ドラマ『バーブ・ル・ハーラ』第1部, 第14話より)
 

次は、大怪我をしてベッドから起き上がれない奥さんに、旦那さんが言ったせりふです。

والله اسودّت الدنيا بوشّي.‏
(世の中、真っ黒になってしまったんだ。)
[waLLa swaddet əd-dənya b-wəʃʃ-i]
 【語句】 waLLa 「アッラーに誓って、本当に」
(ドラマ『バーブ・ル・ハーラ』第3部, 第22話より)