過去完了形に関して注意が必要な例を見ておきましょう。まず,(3) の現在完了形の文と (4) の過去完了形の文の意味はどう違うのでしょうか。vergessen は「忘れる」という意味の vergessen の過去分詞ですね。
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(3)
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Ich habe es ganz vergessen. 「私はそれを忘れる」の現在完了形
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(4)
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Ich hatte es ganz vergessen. 「私はそれを忘れる」の過去完了形
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現在完了形は「完了したことを現在の立場から表す」のが基本です (→ステップ46[解説])。従って (3) は現在の立場から見て「それを忘れてしまった」と言っているので「今は覚えていない」ということになります。それに対して過去完了形は(間近の過去も含めて)過去の時点に身を置いて「(その時は)それを忘れていた」と言っているので,逆に「今は思い出した」ということになります。
nachdem は「~した後で」という意味の従属接続詞ですが,nachdem で始まる従属文は過去完了形にするのが普通です。
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(5)
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Nachdem sie das Buch gelesen hatte, fuhr sie nach Hause. その本を読んだ後で彼女は家に帰った。
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