東京外国語大学言語モジュール

フィリピン英語発音
I’m OK, Sir."Sir"の/r/に見られるように、比英語では米英語と同様、母音の後の/r/は発音される。
I haven’t seen you for a while.英・米英語とは異なり、"while"の/l/は「明るいl」で発音されている(英・米英語では母音の後の/l/は「暗いl」で発音され、ウ/オの音色を伴う)。
Oh, I just arrived from Baguio."arrived"の最後の子音連続/vd/のうち、/d/の音が脱落している(比英語の特徴)。後続の"from"とつなげて読まれて、「アライフロム」のように聞こえる(これは米英語・英英語でも見られる逆行同化)。
I attended a week-long conference."attended"の/t/をはじめ、無声破裂音の気音が弱くなる傾向がある。また、"week-long"の"week"の部分の母音は短く発音されている。"conference"の語強勢が最後の音節"-ence"に置かれている(以上、すべて比英語の特徴)。
You’re always busy, Sir."always"の/l/も「明るいl」で発音されている(比英語の特徴)。以後も母音の後の/l/は「明るいl」で発音されている。
My unit needs cleaning."needs"の語末の/dz/は無声化しており、「ニーツ」のように聞こえる(米英語・英英語と共通)。
Please schedule one of the staff to clean my unit."schedule"の語頭の/s/の前に母音が挿入され、「エスケジュール」のように聞こえる。また、"unit"の強勢は米英語・英英語とは異なり、第2音節"nit"に置かれている(比英語基層方言の特徴)。
Oh, they’re all deployed for the day."they're"や"the"の有声の"th"は有声歯破裂音[d]で発音されている。この特徴はこれ以後の会話中でも現れる(比英語の特徴)。
But I don’t have anything to do this morning."anything"のように無声の"th"を含む場合には、無声歯茎破裂音[t]で発音される(比英語の特徴)。
No problem, Sir."problem"の/r/は歯茎たたき音[ɾ]で発音されて、日本語の「ラ行」のような音になっている(比英語の中層・基層方言の特徴)。
Can you come at 9 am because there’s a scheduled brown out at 1 pm."can"の"a"は米英語よりも口を大きく開いて発音されており(比英語の特徴)、さらに米英語・英英語と同様、後ろの"you"とつなげて発音されて「カンニュー」のように聞こえる。
after the cleaning the house, kindly change the bed sheets for me. They must have been too dusty now."sheets"の母音は短く発音されて、「シツ」のように聞こえる。また、"too" /tu:/の母音/u:/は異なる音色を持つ[ʊ]になっている。このように比英語では[u:]と[ʊ]の交替が起こりうる(中層方言の特徴)。
Oh, really? You mean rags?"rags"の"a"は米英語よりも口を大きく開けて発音されて、日本語の「ア」に近い発音になっている(比英語の特徴)。
I’m happy that you’re always there, manang."happy"の"a"は米英語よりも口を大きく開けて発音され、日本語の「ア」に近い発音になっている(比英語の特徴)。