A
I am bothered by the news last night about the increasing number of students who are depressed.
うつ状態になる生徒の数が増えているっていう昨晩のニュースを聞いて気が気じゃないよ。
"bothered"や"th"のように有声の"th"は、比英語では有声歯茎破裂音[d]で発音される。また、"news" /n(j)u:s/、"students" /st(j)u:dɛnts/の/j/は完全に脱落して、それぞれ「ヌス」、「ストゥーデンツ」のように聞こえる。(/j/の脱落は米英語・カナダ英語に見られる。)
B
Me, too.
私も。
"too"の/t/をはじめ、無声破裂音の気音が弱くなる傾向がある(比英語の特徴)。
Nowadays, most students have a hard time coping up with their studies and peer pressure.
近頃、研究や仲間からの圧力への対処に殆どの生徒が苦労していて、
"most"の/st/が脱落して、後ろの単語とつなげて発音されて、「モウストゥーデンツ」のような発音になっている。また、米英語・英英語と比べて、"pressure"の第2音節は強く(比英語中層・基層方言の特徴)、二重母音で発音されており、「プレッショア」のように聞こえる。
coping up withcoping with"coping up with"は"coping with"の意味。「~に対処する」
Some of them even resort to dropping out of their classes, and worst, some commit suicide.
授業を辞めてしまったり、最悪の場合自殺してしまう生徒もいるんだって。
"resort" /rɪzɔɚt/の語中の/z/は無声歯茎摩擦音[s]で発音されており、「リソートゥ」のように聞こえる。また、"dropping"の/r/はたたき音[ɾ]で発音されている(どちらも比英語中層・基層方言の特徴)。"worst"の語末の子音連続/st/のうち、/t/が脱落している(これは比英語のすべての社会方言で見られる)。
A
That’s why it’s very important for us teachers to be aware of the sign of depressions.
だから僕たち教員がうつの兆候に気付くことがとても重要なんだ。
米英語・英英語とは異なり、"depressions"の"-sions"にも強勢が置かれて、「ディプレッショーンズ」のように聞こえる。後の発話でも同様の発音がなされている。
B
Like what are these signs?
兆候って例えば?
"Like"の語末の/k/は開放が省略されている(米英語・英英語と共通)。
A
For example, when students become too silent and their silence becomes disturbing.
例えば、生徒がとても無口になったり、その無口な状態が支障を来すようになったりした時。
"example"の/p/と/l/の間に母音が挿入され、「エグザンポル」のように聞こえる(比英語の特徴)。
B
I agree.
同感ね。
"agree"の/r/はたたき音[ɾ]で発音されており、日本語の「ラ行」の発音に近く聞こえる(比英語中層・基層英語の特徴)。このように、母音の前の/r/がたたき音になる現象は以後も繰り返し見られる。
And then you ask them a question and they just look at you blankly and refuse to respond.
あと質問をしても、虚ろな目のままだったり、返答を拒否したりする場合もね。
"question"の"tion"は強母音を用いて、はっきり発音されている(比英語の特徴)。
A
And there are those who get irritated too easily or those who cannot control their emotions.
あと、あまりにもすぐイライラしたり、感情を抑制できない場合もあるね。
"get"の/t/は開放が省略されている(米英語・英英語と共通)。また、"easily" /i:zɪli/の/z/も無声化して、「イースィリー」のように聞こえる(比英語中層・基層方言の特徴)。また、"emotions"の"tions"は強母音を用いて、はっきり発音されている(比英語の特徴)。
B
I also read somewhere that symptoms can be extreme.
それに、どこかで読んだんだけど、症状が極端になり得るんだって。
"somewhere"の"where"の部分に語アクセントが置かれている(米英語・英英語では"some"に置かれる)。
There are those who suffer from insomnia but there are those who would rather sleep all day long.
不眠症で苦しむ人もいれば、一日中寝てしまう人もいるって。
Others may lose their appetite, while, er, some turn to stress-eating.
食欲を無くしてしまう人もいれば、やけ食いしてしまう人もいるらしい。
stress-eatingbinge eating"stress-eating"はストレスを和らげるために過剰に食べ物を食べてしまう状態のこと。「やけ食い」「過食」
A
These people must be going through a lot.
そういう人は色々と苦労しているんだね。
比英語では"th"が破裂音で発音されることがあるが、"through"の無声の"th"は米英語・英英語と同様に、無声歯摩擦音[θ]で発音されている。ただし、"through"の/r/はたたき音[ɾ]になっている(比英語中層・基層方言の特徴)。
B
But there are NGOs helping people with depression.
でも、うつの人たちを助けるNGOもあるから、
depressionの"-sion"は強母音を用いて、はっきり発音されている(比英語の特徴)。
NGONGO"NGO"は"non-government organization"の略。「非政府組織」
Our school needs to partner with them.
私たちの学校もそういった団体と手を組む必要があるわ。
"needs"の語末の/dz/は無声化しており、「ニーツ」のように聞こえる。
A
And as teachers, we also have to be extra sensitive with the signs of depression.
そして教師として、うつの兆候にとても敏感であるべきだよね。
"teachers"の"ch"は摩擦音で発音され、また、複数形語尾"-s"は無声化して、「ティーシャース」のように聞こえる。
Place: 家で
Situation: 教師であるジェイミーとリナが不安やうつ状態に苦しむ学生の数が増えていることについて心配をしている。