A
Oh! Alright Jane! How's things?
やあ、ジェーン。元気?
"Alright"の"r"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている(ウェールズ英語の特徴)。"how's"の"h"は脱落し、「アウズ」のように発音されている。
Alright"Alright"は"Hello"の意味で、"Alright"の次に相手の名前を加えて言う挨拶の表現。「こんにちは」
B
Oh, alright Mike! Great thanks!
あら、マイク!元気よ!
"thanks"の"a"は口の前の方を広く開いて、日本語の「ア」に近い発音となっている(イングランドの英語と同じ)。
Who's this you've got by here?
こちらにいるのはどなた?
"this"と"you"はつなげて発音され、「ディッシュ」のように聞こえる(融合同化; イングランド英語等と共通)。"here"の"h"は脱落している。
by herehere"by here"は"here"の意味。ウェールズ英語では場所を表す単語の前に前置詞を置くことがある。「そこに」
A
Oh, this is my cousin!
僕のいとこだよ!
"is"は非常に速く、弱く発音されているため、/z/が脱落している。そのため、"this is"で「ディサ」のように発音されている。
Do you remember I said he was coming back for the winter?
冬の間にいとこが戻って来るって言ったの覚えている?
"he"の"h"は脱落しており、"said he was"で「セディワズ」のように発音されている。"coming"の"c"の破裂がイングランドの英語に比べて非常に強く聞こえる(ウェールズ英語の特徴)。"winter"の"t"は破擦音化して、「ウィンツァー」のように聞こえる。
He's been studying at Oxford, he has.
ずっとオックスフォードで学生をしているんだ。
"Oxford"の"r"は発音されていない(non-rhotic; イングランドの英語と同じ)。"has"の"h"は脱落している。
he has"he has"のように文尾に主語と動詞を置くことがウェールズ英語では見られることがある。コーパス言語学で言うところの「焦点前置」と呼ばれるもので、前述の主語と動詞を強調する。
B
Oh yes! I remember!
ああそうね!思い出した。
Alright, love?
こんにちは。
love"love"は豪英語などでは通常親しい間柄でしか使わない表現だが、ウェールズ英語では初対面の相手に対して使うこともある。
C
Hello! I'm Simon. Nice to meet you.
こんにちは!サイモンです。初めまして。
B
Oh it must be strange being back in Llandovery after living in Oxford!
オックスフォードに住んでからランドベリーに戻って来ると変な感じでしょう。
"Llandovery"の"Ll"は舌先を歯茎につけて、その脇の狭い隙間から呼気を出すことで発音している(無声歯茎側面摩擦音)。標準的な英語にはない子音で、ウェールズ語由来の発音。
Llandovery"Llandovery"は南ウェールズに位置する小さな町のこと。「ランドベリー」
A
Simon's got a part-time job in the local pub.
サイモンは地域のパブでアルバイトをしているよ。
"part-time"の"r"は発音されていない(non-rhotic; イングランドの英語と同じ)。"got"の"t"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている。
Got him organising the pub quiz, they have!
パブクイズの準備もしているんだって!
"him"の"h"は脱落している。また、非常に弱いため母音もあいまいで、"Got him"で「ゴッタム」のように聞こえる。"have"の"h"も脱落している。
organisingorganizing"organising"は"organizing"の意味。英英語と同じ綴り。「~の準備をする」
pub quiz"pub quiz"とは、イギリスのパブで催し物として定期的に行われるクイズ大会のこと。
they have"they have"のように文尾に主語と動詞を置くことがウェールズ英語では見られることがある。コーパス言語学で言うところの「焦点前置」と呼ばれるもので、前述の主語と動詞を強調する。
B
Aww… there's lovely!
いいわね!
there's lovelyThat's lovely."There's lovely."は"That's lovely."の意味。「それは素敵ですね」
Well how are you… are you enjoying being back in Wales, love?
ウェールズへの帰郷を楽しんでいる?
love"love"は豪英語などでは通常親しい間柄でしか使わない表現だが、ウェールズ英語では初対面の相手に対して使うこともある。
C
Oh, I love it actually.
ええ、とても。
"it"の"t"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている。"it"は非常に弱く発音されて、母音もあいまいなため、"love it actually"で「ラヴァラクチュリ」のように発音されている。
It's nice seeing family again.
また家族に会えて嬉しいです。
And I've missed the countryside!
それに田舎の風景が恋しかったので!
B
Oh yeah, the countryside in Wales is gorgeous!
ウェールズの田舎は素晴らしいからね!
"gorgeous"の"r"は発音されていない(non-rhotic; イングランドの英語と同じ)。平叙文であるが、文末で声の高さが上がる上昇調のイントネーションで発音されている(up-talk)。
Well I better carry on.
さて、そろそろ買い物に戻らないと。
"carry"の母音"a"は口の前の方を広く開いて、日本語の「ア」に近い発音となっており(イングランドの英語と同じ)、"rr"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている(ウェールズ英語の特徴)。。
carry oncontinue what I was doing"carry on"は"continue what I was doing"の意味。「やっていたことに戻って続きをする」
I've got to grab some things for tea!
夕飯の買い物をしなきゃ。
"got"の"t"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている。平叙文であるが、文末に向かって声の高さが高くなっていく(up-talk; ウェールズ英語の特徴)。
teadinner"tea"は"dinner"の意味。豪英語などでも見られる。「夕飯」
A
Ah, alright. Lovely to see you Jane!
またね、ジェーン。
C
Nice meeting you.
お会いできて嬉しいです。
"meeting"の"t"は舌先を歯茎につけず、息を止めて発音する声門閉鎖音で、"meeting you"は「ミッインニュー」のような発音になっている。
A
Ta ra, boys!
二人とも、またね!
"Ta ra"の"T"は破擦音化して、「ツァラ」のように聞こえる。
Ta raSee you"Ta ra"は"See you"の意味。「またね」
場所: パブの外
状況: マイクがジェーンにサイモンを紹介する。