東京外国語大学言語モジュール

ウェールズ英語発音
Dave, can I have a quick word?"word"の"r"は発音されておらず(non-rhotic;イングランドの英語と同じ)、"d"は破擦音化しているため「ヅ」のように聞こえる。
What? Sure, what's occurin?"What"の"t"は舌先を歯茎につけずに息を止める発音(声門閉鎖音)のため、「ウォッ」のように聞こえる。"Sure"、"occurin"の"r"は発音されていない(non-rhotic;イングランドの英語と同じ)。
Did you finish writing that presentation I asked for yesterday?"writing"の"t"は声門閉鎖音だが、閉鎖が非常に短いため「ライイン」のように聞こえる。"writing that presentation I aske for"では、強いアクセントのある"writ-"で声のピッチが下がり、弱い音節の"-in that presen-"で上昇し、強いアクセントのある"-ta-"で再び下がって、弱い"-tion I"で再び上昇、強音節の"ask"で再び下がって、弱音節の"for"で上がっている。このように強音節で下がって、後続弱音節で上昇を繰り返のは、典型的なウェールズ英語のイントネーションのパタン。
I'm so busy, I'm up to my neck, mun!"busy I"の母音連続を避けるため、"I”の前に[j]が挿入されている。"up"の"p"は開放が省略されているため、発音しているように聞こえない。"I'm up to my neck"はつなげて発音され、「ヤマットゥマイネック」のように聞こえる。
The one on the new shopping centre."centre"の"r"は発音されていない(non-rhotic;イングランドの英語と同じ)。
Oh, I thought you said finish by Wednesday!"Oh"の二重母音は長母音化して、「オー」のように聞こえる(ウェールズ英語の特徴)。
Thursday."Thursday"の母音"ur"は「エ」の口の構えで唇を丸めて発音している(ウェールズ英語の特徴)。
Can I have it by 4 today, please?"4 (four)"の母音は非常に長く発音されている(ウェールズ英語の特徴)。"Can I have it"はつなげて発音され、「キャナイアヴィッ」のように聞こえる。"have"の"h"は脱落している。
and I also need to have a meeting about our hygiene policy."meeting"の"t"の口腔内の閉鎖の開放が省略され、その後の"n"とつなげて発音されている。この結果「ミーンー」のような発音になっている(鼻腔開放、標準的な英語にも見られる)。
Could you please stay after 5pm tonight so we can chat about it?"chat about it"はつなげて発音されており、「チャッタバウティッ」のように聞こえる。
Oh, proper little slave driver, ain't you?"little"の"tt"はたたき音のため、「リル」のように聞こえる。"slave"の母音"a"は長めに発音されており、"driver"の"r"はどちらもたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている(ウェールズ英語の特徴)。"driver"の最後のrは通常発音されないが、ここでは後ろに母音が続くため、発音されている(linking-r)。"you"は「ユ」ではなく、「ヤ」で発音されている(イングランドの英語でもカジュアルな発話では聞かれる)。"proper little slave driver, ain't you?"は「プロパ リル スレーイヴ ドゥライヴェインチャ」のように聞こえる。
Alright, if I must, I must."Alright"の"t"は破擦音化して、「オーライツ」のように聞こえる。(イングランドの英語と同じ)。
No worries."worries"の母音"o"は、日本語の「ア」に近い発音でrの音色も伴わない(イングランドの英語と同じ)。また、"rr"はたたき音で、日本語のラ行と同じ発音になっている(ウェールズ英語の特徴)。