東京外国語大学言語モジュール

現象文

 ある場所・時間において,何かが出現したり消失したりする現象を表す文を「現象文」と言います。
 
 場所/時間
+
動詞
(+
結果/方向補語)
(+
“了”)
+
人/物
 前边儿
 
 
过 来
 
 
 
两个人。
 (前から2人の人が歩いて来た。)

 この構文も存在文と同様に,「~が」にあたる成分が主語ではなく目的語になっている点に特徴があります。その「~が」にあたる成分は意味上は不特定の成分で,多くの場合数量詞を伴います。また,動詞の部分ははだかの動詞ではなく,結果補語や方向補語,もしくは“了” をつけます。
 
1.出現を表す文
我们宿舍来了一个新同学。
(私たちの宿舎に新しい同級生が一人やって来た。)
[Wǒmen sùshè láile yí ge xīn tóngxué.]
大路上走过来两个人。
(大通りを二人の人が歩いて来た。)
[Dàlù shang zǒuguòlai liǎng ge rén.]
2.消失を表す文
我们楼里搬走了一家人。
(私たちの棟から1軒引っ越していった。)
[Wǒmen lóu li bānzǒule yì jiā rén.]
邻居家死了一只猫。
(隣で猫が1匹死んだ。)
[Línjū jiā sǐle yì zhī māo.]